なんでかわからないけど、心をつかまれた。
主人公の左織は学童疎開した年代で、我が子に対する感覚とか理解できないのに、自分は何を彼女に共感するのだろう?
あの、猜疑心と被害妄想が自分のように感じるのか?と思いながら、読みました。
読後、なんでこんなに揺さぶられたのか?と不思議に思い、他の人のレビューを見たりしました。そこで作者インタビューを発見して納得。
・自分で考えない、決めない左織はいわば「戦前」の精神性
・彼女には自ら幸せになりにいくという概念がなく、物事をただ受け入れていく
・あの世代は善意や悪意で行動しない
気が付きましたよ。私も自分で決めていない!
だから、人のせいにするし、猜疑心と被害妄想に苦しむのだと思います。
ちょっと前に読んだ
姫野カオルコ 喪失記
も、主人公が病んでいて、とても動揺しながら読みました。
共感できない女性は幸せ、というレビューを見ましたが、まさにその通り。
倫理観や諦めでごまかさず、最後は自分の欲望に向き合います。
倫理観や諦めでごまかさず、最後は自分の欲望に向き合います。
感動する本に巡り合うのは奇跡のようでもありますが、最近、読んだベスト小説は、鏡を見るように自分の生きづらさと対峙する不快な感動でした。
どちらもちゃんと読めば、結末に解放がありますよ。私は作中の方にガッシリとらわれてしまったので、気持ちが終わりまで行きませんでしたが。
喪失記、はもう少し冷静になって読み直したいですね。
たぶん、半分しか読めていないから。
喪失記、はもう少し冷静になって読み直したいですね。
たぶん、半分しか読めていないから。
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