2020/04/23

読書感想 宇宙を目指して海を渡る 小野雅裕

これは個人的に傷つくやつだ、と直感しましたが、もし、万が一、我が子が優秀だった時、アメリカ留学することになったらと思い、読みました。

アメリカの大学は学費が高いから、子供がどんなに優秀でもありえないかな、と思い込んでましたが、理系の学部はそういう風になっているんですね。

あまり優秀でない人でも、高校1年生ぐらいまでなら、素直に感銘を受けて読めると思います。

2020/04/18

読書感想 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える 仲正 昌樹

この本は、ハンナ・アーレントはトランプ政権下で再びベストセラーになったので、書かれた解説本です。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07CRMPG3S/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_tkin_p1_i0
「安心したい」──その欲望がワナになる
世界を席巻する排外主義的思潮や強権的政治手法といかに向き合うべきか? ナチスによるユダヤ人大量虐殺の問題に取り組んだハンナ・アーレントの著作がヒントになる。トランプ政権下でベストセラーになった『全体主義の起原』、アーレント批判を巻き起こした問題の書『エルサレムのアイヒマン』を読み、疑似宗教的世界観に呑み込まれない思考法を解き明かす。

[目次]
はじめに──今なぜアーレントを読むか
序 章 『全体主義の起原』はなぜ難しいのか?
第1章 ユダヤ人という「内なる異分子」
第2章 「人種思想」は帝国主義から生まれた
第3章 大衆は「世界観」を欲望する
第4章 「凡庸」な悪の正体
終 章 「人間」であるために


著者は法学と哲学の教授で、他にも著書は多く、kindleunlimitedでこれを含めて4冊も読めるので、全部読んで、一番感銘を受けた本を紹介したいです。

今、読み終わったのは、アーレントのこの本だけです。
第二次世界大戦後に民族自決の原則によってどんどん植民地から独立を果たしていった国々は、みんな国民国家なんですね。そこに全体主義の根っこがあって、でも多くの後進国では全体主義より大統領個人のための権威主義に見える国も多くて、考えさせられます。私も日本政府に洗脳されているためか、全体主義のおかげで日本は豊かになったような気もしています。

それではまた。

2020/04/16

読書感想 ショック・ドクトリン――惨事便乗型資本主義の正体を暴く-ナオミ・クライン

最近、コロナ・ウイルスのためか、私の家族(日本の方も含めて)が陰謀論にはまってます。
暇に飽かせて、陰謀論のブログでも読んでいるのでしょうか?

そこで、私の蔵書の中から、その手の本を紹介します。


ショック・ドクトリン
  • 戦争,津波やハリケーンのような自然災害,政変などの危機につけこんで,あるいはそれを意識的に招いて,人びとが茫然自失から覚める前に,およそ不可能と思われた過激な市場主義経済改革を強行すること
上巻は至ってまともで、下巻はちょっとトンデモ臭がします。
出版された2011年に、上記の概念を持ち、問題視出来ていた人はこの著者しかいませんでした。慧眼に恐れ入ります。

現在、ウイルス禍で世界中がショック状態にあります。
今まさに、読み直す必要がある本だと思います。



https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43792260W9A410C1EA2000/
日銀が日本株を買い支えていますが、
https://news.livedoor.com/article/detail/18111431/ 猫組長(誰?)のわかりやすく面白い記事です。
コロナ不況対策で、また買うのでしょうか?
この行為の効果と正義は一度問われるべきだと思います。
通貨発行益は誰が得るべきか? 
私がファンのスパコン斎藤氏は
人工知能は資本主義を終焉させるか-経済的特異点と社会的特異点
という新書も書いています。
経済学の先生との共著で、前半はこの先生が紐を握っているから風船は地上にあるが、後半は宇宙まで漂っていってしまうかんじです。前半は先進国の金利政策や買いオペが上手くいってい構造的な問題を指摘したりなど、読みごたえがあります。

2020/04/04

読書感想 スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える (NHK出版新書) 稲見 昌彦

この著者、ニュースで出ていた、レインコート形の光学迷彩を着ていた人でした。

とても博識で、その分野では一流の人なのですが、SFや漫画などの作品を引用したりして、入っていきやすいよう工夫して書いてくれています。私は、著者は親しみを持てる人柄なのかなと思いました。でもこれは、技術開発のための意思疎通にエンタメ作品を上げて、共通イメージを持つ助けにしたりもするからだそうです。

すごくお勧めなので、ちょっとまとめて、どういった人に、どういったことに興味がある人に、特に読んでもらいたい、と私は伝えたかったのですが、ほんとにおもしろかったから、どこも削れない! 要約できない!

私でも、これをネタ本に、なろう小説ぐらい執筆できるのではないかと思ってしまうほどです。

平易な文章で書かれていますが、新しい概念・新しいものの見方が提示されていて、それを誰かに説明できるほど読むには、私は2度読みしなくちゃいけないかな。

自分がほしいものを、誰かに喜んでくれるものを、自らの手でつくる。これを世界共通の技術で作るのが、エンジニアリングだそうです。著者はエンジニアリングの面白さを知ってほしかったそうです。
それでは私がオモシロイ!と思ったからって、何かつくり出せるかというと疑問ですが、うらやましいですね。

この本は未来を語る面白さもあるので、読み直したら、感想文をつぎ足したいです。